日本人の食事摂取基準(2015年版)は、わが国の高齢化の進展や糖尿病などの生活習慣病の増加を踏まえ、平成25年度から開始された第2次「健康日本21」に掲げられた基本概念である主要な生活習慣病の発生予防と重症化予防の徹底を視野に入れて策定されたものです。そして、カバーされる領域がこれまでの健康保持・増進、ならびに生活習慣病発症予防から重症化予防にまで広げられたことから、ここに健康な国民から生活習慣病を有する国民までをシームレスに捉えた食事療法の展開が期待されるようになりました
本日はこうした中から、脂質代謝異常を中心に、脂質代謝異常と動脈硬化疾患との関連性の説明に始まり、脂質代謝異常の発症メカニズム、治療法、とりわけ動脈硬化性疾患の発症予防、重症化予防に関連した食事摂取のエビデンスを持ち寄り、こうしたレビュー結果を共有することで、あるべき食事摂取内容をご一緒に考えていきたいと思います。